「意味のないこと」に本気で取り組んだサラリーマンたちの熱き戦いを描いた映画が誕生した―。映画『前田建設ファンタジー営業部』は、アニメ「マジンガーZ」の地下格納庫兼プールを「現在の技術および材料で建設するとしたらどうなるのか?」と、アニメ界からの発注を受けたファンタジー営業部のメンバーが、実現を目指して検討する…という体裁の物語だ。
実存する組織、前田建設ファンタジー営業部の社員たちと、彼らを支えた技術者たちが、実際に試行錯誤と七転八倒を繰り返しながら、やってることに意味があるのか―?と問うことすら忘れ、夢中になって取り組んだプロジェクトだった。
これは、すべての働く者たちの夢と誇りの詰まった”積算エンターテイメント”だ!
(※積算=工事などの費用を見積もること)
主演は、映画『見えない目撃者』『ギャングース』などで活躍が続く人気若手俳優の高杉真宙が、冷静かつドライな若手サラリーマンのドイ役を演じる。そのドイと同じ広報グループで優柔不断な先輩ベッショ役には、音楽からバラエティまで幅広いジャンルで活躍する上地雄輔、紅一点でやる気のない部員・エモト役に『愛がなんだ』などの高い演技力で大注目の若手女優岸井ゆきの、あっさり上司に懐柔される部員チカダ役にヨーロッパ企画の本多力、掘削オタクのヤマダ役にドラマ「中学聖日記」などの町田啓太、スパルタ教育でドイの意地を引き出すフワ役に圧倒的な存在感を放つ六角精児、そして、熱血で巻き込み型の上司アサガワ役に独自の視点での語り口でファンを魅了し続けている小木博明(おぎやはぎ)が、それぞれ新境地を切り開いていく。さらに、鈴木拓、鶴見辰吾、濱田マリ、高橋努といった個性豊かな面々が脇を固める。
脚本は2013年春に本作の舞台化を果たし、2017年「来てけつかるべき新世界」で第61回岸田國士戯曲賞を受賞したヨーロッパ企画代表で『夜は短し歩けよ乙女』『ペンギン・ハイウェイ』などの上田誠が担当。その脚本を元に、無我夢中で仕事に取り組むサラリーマンたちの姿を愛ある目線で描き出すのは、映画『賭ケグルイ』、『あさひなぐ』、『ヒロイン失格』など数々のヒット作を生み出してきた英勉監督だ。
ことの始まりは、とある会議室。高度成長期のころ、ダム、トンネル、発電所など、数々の大プロジェクトに携わってきた前田建設工業株式会社の一室で、上司アサガワが言い放った一言から始まった。「うちの技術で、マジンガーの格納庫を作ろう!」それまで何気なく仕事をしてきた若手サラリーマンのドイと部員達が、上司のムチャぶりに巻き込まれ「マジンガーZの地下格納庫」の建設に挑む物語だ。ただし、実物としては作らない―。彼らに課されたミッションは、実物を作るのと全く同じように取り組むこと。そう、これは心の中に建設するという、日本の技術の底力を駆使したとんでもない無謀なプロジェクトだった!しかし、あまりに突拍子もないプロジェクトのため、なかなか社内の協力を得られない。 加えて、現実世界の常識では到底理解できないアニメ世界の途方も無い設定や、あいまいで辻褄の合わない設定に翻弄されるばかり…。 果たしてファンタジー営業部は、無事に「地下格納庫」の設計図と見積もり書を完成させ、プロジェクトを成功させることができるのか―。
2003年.前田建設工業のオフィスの片隅にある広報グループ。
社会人になったら粛々と生きていく、と働くことに情熱を見いだせないでいたドイ(高杉真宙)が憂鬱そうにパソコンに向かっている。満面の笑みをたたえたグループリーダーのアサガワ(小木博明)の「マジンガーZの格納庫を作れるか」という問いに、適当に答えるドイ。そんな二人のやりとりに、同グループのベッショ(上地雄輔)、エモト(岸井ゆきの)、チカダ(本多力)も入ってきて口々に持論を展開する。部下たちが話に乗ってきたタイミングを見計らい、アサガワの声が轟いた。
しかし、昨今では、新規事明らかに縮小、民間営業は厳しいコスト合戦を強いられている。そんな中でも、どこかにブルーオーシャンがあるんじゃないか・・・。あったんだよ!それが、マンガやアニメの世界、つまり空想世界からの受注だったんだよ!空想世界では、毎週のように、さまざまな建造物が、作っては壊され、作っては壊され!そんな奇跡のようなニューフロンティアに、わが社がいち早く、乗り込もうじゃないか!」
かくして、アサガワに巻き込まれる形で広報グループは、マジンガーZの地下格納庫を作る依頼をファンタジーの世界から受けたという体裁で、検討に向け始動する。アサガワが上層部やマジンガーZの権利元に次々と根回しをし、部員たちも創意工夫を凝らしていくが、前途多難な問題が次々と襲い掛かる。
最初は、冷ややかだったドイも、渋々ながらも巻き込まれた部員たちと共に、掘削オタクで土質担当のヤマダ(町田)、クセの強いベテラン機械グループ担当部長のフワ(六角)、さらに社内だけでなく社外からも協力を得て、前代未聞のミッションに立ち向かっていく。
1996年7月4日生まれ。福岡県出身。舞台「エブリリトルシング’09」(09)で俳優デビュー以降、映画やドラマ、CMと幅広く活躍している。これまでの代表的なドラマ出演作として、「表参道高校合唱部!」(15)、「カッコウの卵は誰のもの」(16)などがある。映画では、『トリガール!』(17)、『散歩する侵略者』(17)、『虹色デイズ』(18)、『君の膵臓を食べたい』(18・声の出演)、『ギャングース』(18)、『十二人の死にたい子どもたち』(19)、『笑顔の向こうに』(19)、『賭ケグルイ』(19)、『見えない目撃者』(19)など多数の話題作に出演。他にも舞台『カリギュラ』など多くの出演作品がある。
1979年4月18日生まれ。神奈川県出身。アーティスト活動をするときは遊助名義。1999年、俳優デビュー。2008年、音楽ユニット「羞恥心」のメンバーとして活動後、2009年3月、遊助としてソロデビュー。2019年ソロ活動10年目を迎えた。主なドラマ出演作は、『ハケンの品格』(07)、『ROOKIES』(08)、NHK大河ドラマ『天地人』(09)などがある。主な映画出演作は、『クローズ ZERO』(07)、『のぼうの城』(12)、『モグラの唄』シリーズ(14・16)、『新宿スワンⅡ』(17)、『君の膵臓を食べたい』(17)などがある。
1992年生まれ、神奈川県出身。2009年デビュー後、映画、舞台、TVドラマなど幅広く活動。映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』(17)で映画初主演を務め、第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。主な映画出演作に、『ピンクとグレー』(16)、『ここは退屈迎えに来て』(18)、『愛がなんだ』(19)、『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』(19)などがある。ドラマは、「モンテクリスト伯」(18)、「まんぷく」(18)、「ルパンの娘」(19)、「少年寅次郎」(19)などに出演。
1979年生まれ、京都府出身。99年、第2回公演よりヨーロッパ企画に参加。以降、ほぼ全本公演に出演。外部の舞台や、テレビ・映画への出演も数多い。主な映画出演作は、『しあわせのパン』(12)、『バクマン。』(15)、『食べられる男』(17)、『ジャンクション29』(19)、また、主なドラマ出演作は、『家売るオンナ』(16)、『トットちゃん!』(17)、『チア☆ダン』(18)、『ヴィレヴァン!』(19)『俺の話は長い』(19)などがある。
1990年7月4日生まれ。劇団EXILEのメンバー。2010年「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、同年舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビュー。連続テレビ小説「花子とアン」(14)、「美女と男子」(15)の出演で注目を集めた。主な出演作は、「HiGH&LOW」シリーズ、大河ドラマ「西郷どん」(18)『OVER DRIVE』(18)「中学聖日記」(18)「螢草~菜々の剣~」(19)など。舞台「勇者のために鐘は鳴る」が1/24から東京と大阪で上演される。また、1st写真集「BASIC」が11/20に発売となる。
1962年生まれ、兵庫県出身。主なドラマ出演作に、『相棒』シリーズ、『不機嫌な果実』『ごめん、愛してる』『下町ロケット』『時効警察はじめました』、NHKでは、連続テレビ小説『カーネーション』『まれ』『半分、青い。』、大河ドラマ『おんな城主 直虎』などがある。また、主な映画出演作は、『鑑識・米沢守の事件簿』(09)、『超高速!参勤交代』シリーズ(14・16)、『銀魂』シリーズ(17・18)『空飛ぶタイヤ』(18)『ザ・ファブル』(19)などがある。他にも鉄道ファンとして番組に出演したり、自身がボーカルを務める「六角精児バンド」でCDをリリースするなど、多彩な活躍ぶりを見せる。
1971年生まれ、東京都出身。お笑いタレント、おぎやはぎのボケ担当として、バラエティ番組やラジオなどでマルチに活躍。メガネをトレードマークに独特のスタイルの漫才やコントで幅広いファン層から支持を集めている。主なテレビドラマ出演作は、現在放送中の『G線上のあなたと私』(19)などがある。現在のレギュラー番組として、「ゴッドタン」(TX)、「おぎやはぎの愛車遍歴NO CAR, NO LIFE!」(BS日テレ)などがある。
1968年生まれ、京都府出身。CMディレクターやドラマの演出などを経て、08年『ハンサム★スーツ』で監督デビュー。以降、『高校デビュー』(11)、『行け!男子高校演劇部』(11)、『貞子3D』(12)、『貞子3D2』(13)、『ヒロイン失格』(15)、『トリガール!』(17)、『あさひなぐ』(17)、『未成年だけどコドモじゃない』(17)、『3D彼女、リアルガール』(18)、『映画 賭ケグルイ』(19)など数々のヒット作を手掛ける。また、『こちら葛飾亀有公園前派出所』(09)、『賭ケグルイ』(18)などテレビドラマも手掛ける。映画『映像研には手を出すな!』(20)の公開を控える。
1979年生まれ、京都府出身。1998年にヨーロッパ企画を旗揚げし、全ての公演の脚本、演出を担当。特にSFコメディを得意とする。テレビやラジオの企画、構成も手掛けるほか、映画の脚本家としても活躍。2017年には、舞台「来てけつかるべき新世界」で第61回岸田國士戯曲賞を受賞。手掛けた映画の脚本は、『サマータイムマシン・ブルース』(05)、『曲がれ!スプーン』(09)、『夜は短し歩けよ乙女』(17)、『ペンギン・ハイウェイ』(18)などがある。2013年に舞台化された『前田建設ファンタジー営業部』は、映画化にあたり再び脚本を手掛けた。
Thunderbird :「トレーシーアイランド」建設
ドミノ・ピザ:「月面店舗」建設
「前田建設ファンタジー営業部」
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